書籍「仏法(仮題)」

私、山中聡和は、ついに仏法を書籍にて明らかにしたいと思います。
それは決して私の持論としてではなく、インド哲学、仏教学、比較思想、考古学等を引用し、エビデンス(科学的根拠)に基づいて、仏法の本来の意味について解き明かすものです。

中村元博士は私がもっとも尊敬する学者ですが、彼の遺志は多くの科学者たちに受け継がれています。

私も仏法を長年勉強してきた立場から、さまざまな仏教関連書籍に足りないものを補いたいと考えています。
それはずばりシャーキャムニ(釈迦族の聖者)と呼ばれたガウタマ・シッダールタ(ゴータマ・シッダッタ)が説いたダルマ(法)とはなんなのかです。多くの文献では歴史的事実や経典の解説にとどまり、なかなか核心には触れられていません。多くの説法が残る中で、なぜ誰もがその核心に触れられないのかはドラマティックではありますが、やはりその核心こそ誰もが知りたいところであり、修行完成者が到達した知恵を現代の我々に平易な言葉で伝えることこそ、研究者の目指すところと私は信じています。

私はどの研究機関にも属していませんが、歴史上の研究書のほとんどが私と同じ立場の者が著しており、私の書籍をもって、社会へのいくらかの貢献になればと思っております。

これからその執筆にとりかかりたいと思います。
最後に、この決意の衝動に駆られた楽曲もいっしょに掲載します。ゴダイゴの「ガンダーラ」です。

この動画のメドレーの中に含まれています。
ガンダーラとは現在のインドではなく、アフガニスタンとパキスタンにまたがる地域をかつてそう呼んだ地名です。
つまりインドではないのですが、それに気づいたゴダイゴのボーカルでこれを作曲したタケカワユキヒデ氏はテレビドラマ「西遊記」のエンディング・テーマとして不適切ではないかと不安になったところ、実際の三蔵法師がガンダーラにも訪れていたとあとで知り、ホッと胸をなでおろしたというエピソードがあります。

ガンダーラは仏教史上、特別な意味のある地域です。ガウタマ・シッダールタが説いた仏法が独り歩きして、大乗仏教という宗教を完成させる痕跡をその地で発掘された遺跡の中から見ることができます。ペルシャのゾロアスター教とインドのブラフマン教(ヒンドゥー教の前身)はもともと同じ宗教でしたが、信奉する神々のグループによって別々の宗教となり、それぞれの歴史を刻んだのち、ブラフマン教から派生した仏教がブラフマン教から追いやられる形で信者を減らしたところ、ペルシャ支配下のガンダーラにて擁護されるというドラマがあります。ガンダーラではペルシャの国教ゾロアスター教と、アレキサンダー大王の東征により移住していたギリシャ人、そしてインドを追いやられた仏教が融合して、大乗仏教の完成を見るわけです。

しかし残念ながら、ゾロアスター教からユダヤ教、キリスト教、イスラム教が生まれ、ペルシャはイスラム教を国教としたために、イスラム教徒がガンダーラを支配してしまいます。その後、この地域から仏教は消滅します。
あまり知られていませんが、実際にはこの地域のイスラム教は大乗仏教と融合し、イスラム教の一派とされるスーフィー教に姿を変え、今でも存続しています。異端視されながらもダルヴィーシュと呼ばれる修行僧は仏教と同じ托鉢をしながら各地を遍歴するので、イスラム社会に多大な影響を与えました。

ガンダーラはさまざまな意味で仏教史における転換点です。多くの学者が議論しあっている命題、仏教がブラフマン教から「異端視されるまで」と「異端視されたあと」のミステリーと「大乗仏教に姿を変えた本当の理由」、そして「なぜインドで仏教は消滅したか」はガンダーラに多くのヒントがあります。

私は仏教史のドラマに思いを馳せながら、人間ガウタマ・シッダールタが説いた仏法を平易な言葉で現代の人々に説きたい、その一心で渾身の一冊を完成させたいと誓う次第です。

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